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遺伝子情報(DNA)と染色体異常

遺伝子情報(DNA)と染色体異常

ゲノムとは生物が持っている遺伝情報のすべてでいうなれば生物の設計図で、染色体を指します。
人を構成する約60億個の細胞のそれぞれの核内にゲノム(染色体)は存在するのです。

遺伝子情報(DNA)とゲノムについて

ゲノムとは生物が持っている遺伝情報のすべてでいうなれば生物の設計図で、染色体を指します。人を構成する約60億個の細胞のそれぞれの核内にゲノム(染色体)は存在するのです。

人の体細胞には、22対の常染色体と1対の性染色体(男性はXY、女性はXX)が存在します。精子は、22本の常染色体とXまたはY染色体のいずれかを卵子は22本の常染色体とX染色体をもっており、これらはゲノムと呼ばれています。DNAはヒストンタンパク質といわれるものを包んでさらに折りたたまれて染色体となります。

DNAと4つの塩基

遺伝子の情報は初めてワトソンとクリックによって1953年にDNAの二重らせんを発見されました。2001年にヒトゲノムがおおよそ解読されさらに2003年に解読された遺伝子情報(DNA)はアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)という4つの塩基といわれる配列を合わせたものによって決まっています。

また、DNAは自己複製をすることができて子孫にその情報を伝えます。

DNA上のA・G・C・Tの4つにより遺伝子の塩基配列はRNAポリメラーゼによってmRNAへと転写されます。合成されたmRNAはヒトの細胞内のリボソーム上でタンパク質合成の指令を出し、タンパク質のアミノ酸配列を規定します。

DNAの自己複製からDNA→RNA→タンパク質という流れはヒトだけでなくすべての生物において共通で、セントラルドグマと呼ばれています。このセントラルドグマで起こる情報はDNA・RNA・タンパク質の3つの情報のどこからでも遺伝子発現についての説明が始められます。

遺伝子の構成と染色体異常について

【遺伝子の構成】

1つの遺伝子は、1つのDNA分子の一部でエクソンというタンパク質をアミノ酸配列にコードする領域の間にコードしない(非コード部分)イントロンという配列が存在します。

イントロン配列はタンパク質産物には反映されません。エクソンはタンパク質のアミノ酸配列を決定する遺伝子部分です。このイントロンとエクソンは互い違いに存在します。

ヒトもゲノムの中ではほとんどの遺伝子は少なくとも1つの(通常はいくつかの)イントロンを持っています。多くの遺伝子はすべてのイントロンを合計した長さで、すべてのエクソンを合計した長さよりも長いのが特徴です。

【染色体異常】

染色体は数的異常か構造異常で、複数の常染色体、性染色体、またはその両方が同時に関与することもあります。染色体異常は臨床上でも社会的にも影響が大きいです。

もっとも知られた重要な染色体異常の種類は、染色体が余分に存在したり、少なかったりする染色体数の異常(異数性という)で、身体的異常か精神発達異常またはその両方を伴う事を指します。